地球のことも考えて

「庭」 自然を取り込み、調和するしくみ

京町家では、古くから自然を暮らしに取り込むさまざまな工夫がなされてきました。植栽がほどこされた「奥の庭」、また細長い建物の中間に配置された「坪庭」。そこに植えられた草木の表情から、四季のうつろいを味わうことができました。
さらに、それらの庭は、外部との温度差によって人工的な風を起こし、建物内に外の空気を取り込む、という役割も果たしてきました。
「ナカクラの現代京町家」では、このような伝統的な庭のあり方を継承するとともに、さらに現代的な「使う庭」としても提案しています。室内に季節ごとの光や風を積極的に取り込んだり、庭を室内の一部となるように工夫したり。ベンチなどを置いて、ちょっとひと息。町中に暮らす人々に、深呼吸したくなる庭を、そして、きもちの余裕を、と願っています。

長期優良住宅仕様

「ナカクラの現代京町家」は、長期優良住宅制度に準じた仕様です。
長期優良住宅制度は、これまでの「つくっては壊す」という住宅建築スタイルからシフトし、長持ちする住宅をつくり、ていねいに手入れし、それを社会全体の資産として使い続けていくことを推進する制度です。建替え時のゴミの排出が少なくなり、環境負荷を軽減することにもつながります。
これまでのように30年足らずで解体され、ゴミになってしまうのは、経済的観点からも、地球環境の観点からも、望ましいことではありません。家族が安心してきもちよく暮らせること。それが、社会へ、地球への貢献にもつながること。長期優良住宅は、そうした考え方の上に成り立っています。

  • 奥の庭
  • 坪庭
  • 奥の庭(上)と坪庭(下)
    機能と意匠の両面において町家にとって欠かすことのできない存在です。
  • 平均築年数グラフ
  • 国ごとの建替え時における平均築年数をあらわすグラフ。 日本の住宅の平均寿命は30年といわれています。

住み継いでいけるしくみ

かつて、店を「仕舞った」つまり商いをやめ、住居専用となった町家は「仕舞屋(しもたや)」と呼ばれていました。このように、元来、町家は家族のライフスタイルに合わせて、家の形を変化できるようにつくられていました。
「ナカクラの現代京町家」も、基本的な構造体(スケルトン)は大きくつくり、内部の壁やインテリア(インフィル)は、長い時間の中で自在に対応できるように考えました。その構造のしくみにより、ライフスタイルや家族構成が変化したとしても、リフォームをしながら数世代にわたって無理なく住み継いでいける家が可能となります。

住むひと自らが手入れをしながら

町家は、傷んだ箇所を少しずつ修繕しながら長きに渡って住み継いでいくことを前提として建てられた住まいです。
同様に、「ナカクラの現代京町家」も、床、壁、天井などの仕上げ材には無垢の木材や左官壁を用い、経年変化による味わいを楽しみつつ、修繕が必要になったら容易に手を入れることができるような仕様となっています。特に、土間や左官壁はご自身で修繕できるように、中藏スタッフがアドバイスすることも可能です。
このように、天然の材料でつくられた家を手入れし、愛着を感じながら住み続けていただくことで、ゴミの排出を抑えるとともに、ものを大切にする精神も自然に育まれるのではないかと考えます。

  • スケルトン・インフィル
  • スケルトン・インフィルのイメージ
    家族の暮らしの変化とともに、内部の壁やインテリアを変化させることができます。

「リアル・リンク京都」での環境活動

中藏は、地球環境の保護の大切さをひとりでも多くの方に理解してもらおうと、さまざまな活動を実践する特定非営利法人(NPO法人)「リアル・リンク京都」に積極的に参加しています。
リアル・リンク京都は、平成5年10月、環境NGO「リアル・リンク・京都」として設立。平成6年4月には「ストップフロン京都」を発会し、フロンガス回収を義務付ける法律の制定のため、見学会、シンポジウムや署名活動を実施するなど環境保全に関わる調査、啓発などの活動を行いました。そして、平成11年6月、特定非営利法人(NPO法人)の許可を受けました。
「経済発展とエコロジーのよりよい関係をつくる」という基本理念から始まり、現在では、真に豊かな地球・社会・文化・技術をわたしたちの子孫に継承していくため、環境教育への取り組み、啓発活動の充実、組織の全国展開などにも力を注いでいます。
中藏としても、子どもや孫の世代まで住みやすい環境を準備し、地球にやさしい建築環境を築いていくことが重要な役割であるとの意識を持って取り組んでいます。

  • リアル・リンク京都の活動1
  • リアル・リンク京都の活動2
  • リアル・リンク京都の活動